当社のサステナビリティ

サステナビリティの基本的な考え方

不二サッシグループは、収益・経営両面での経営基盤の強化を掲げ、財務・非財務両面での企業価値向上を重視しています。そのためにサステナビリティ経営を通じて、アルミサッシ製品をはじめとした「ものづくり」を原点とするメーカーかつエンジニアリング企業の責任を果たし、すべてのステークホルダーの皆様から選ばれ誰もが安定・安心できる企業グループとなることを目指してまいります。

1. サステナビリティレポート

2025年度よりスタートした新たな中期経営計画を解説するとともに、その策定に参画した不二サッシグループ全体の「F30(サンマル)プロジェクト」メンバーによる振り返り「社員座談会」を掲載しています。
製品面では、2030/2050年度の脱炭素目標達成に向けた重要な、新しい低炭素建材を紹介しています。
また、不二サッシグループのサステナビリティ経営の全体像として、経営資本、経営計画、サステナビリティをどのように結びつけて企業価値を高めていくのか整理しています。
    サステナビリティレポート2025 表紙
    バックナンバー        

2. 不二サッシグループ サステナビリティビジョン2050

「不二サッシグループ サステナビリティビジョン2050」は経営理念の実現を目指すサステナビリティ経営の基本方針であり、経営理念、マテリアリティおよび環境・社会・ガバナンスに関する各種の方針を結び付けるものです。
また、社会情勢や事業環境を踏まえてグループ全体および個人が取り組むべき方向を示すとともに、それらを常に関連付けて全体最適の道をとる考え方をパズル風の図で表現しています。
    サステナビリティビジョン2050

3.サステナビリティ情報の開示

当社は、TCFDおよびTNFDの提言に沿い、ガバナンス・戦略・リスク管理・指標と目標の各枠組みに基づいて情報開示を進めています。

サステナビリティ委員会とサステナビリティ推進室が中核となり、気候変動、自然資本、人的資本、人権などの各種課題に関する計画・目標策定、推進・モニタリングなどを行い、リスクおよび機会へ対応をしています。
本委員会は四半期に一度開催され、代表取締役社長が委員長を務め、取締役会には四半期に一度報告を行っています。取締役会はGHG排出量削減などのKPIや様々な情報に基づき、委員会への審議や諮問を通じて監督しています。

情報の開示体制

4. 脱炭素に向けた取り組み

トランジション戦略

不二サッシ株式会社は、「不二サッシグループ サステナビリティビジョン2050」に掲げた温室効果ガス排出量削減目標の達成に向けて、「不二サッシグループ トランジション戦略」(以下、本戦略)を策定しました。
本戦略のうち「排出量削減ロードマップ」では、2030年および2050年をマイルストーンとして定め、Scope1,2,3排出量に関連して、事業プロセスおよび自社バリューチェーンにおいて取り組む削減施策を示しています。また本戦略の実行のための「ガバナンス体制」も示しています。

SBT目標

本戦略におけるScope1,2,3排出量の削減目標は、SBT短期目標およびネットゼロ目標の認定を取得しております(2024年6月取得)。本目標は下記の通りです。

時間軸 当社グループの温室効果ガス排出量
Scope1+2 Scope3
短期目標 2030年度までに42%削減 2030年度までに30%削減
(1.5℃水準) (2021年度比) (2021年度比)
長期目標 2050年度までに90%削減 2050年度までに90%削減
(1.5℃水準) (2021年度比) (2021年度比)
ネットゼロ目標 2050年度までにバリューチェーン全体でネットゼロ*を達成
*Scope1+2,3排出量を各90%削減(2021年度比)、残余排出量は中和化


    ※Scope3の2030年度目標の削減対象はカテゴリ1、カテゴリ4、カテゴリ11です。
    ※一部海外グループ会社を目標の対象から除外しております。
    ※Scope3のカテゴリ14 フランチャイズ、15 投資は算定対象外です。
    ※残余排出量:ネットゼロ目標年の時点で、自社のサプライチェーン内で削減しきれない排出量
    ※中和化:自社サプライチェーンの外で、炭素除去技術などを活用し残余排出量を相殺すること

GXリーグへの参画

 不二サッシ株式会社は、経済産業省が推進する「GXリーグ」に参画いたしました。
GXリーグとは、2050年カーボンニュートラルの実現を見据え、GX(グリーントランスフォーメーション)に積極的に取り組む企業が、政府や学術界、地域などと連携し、環境と経済の両立を進めていく取り組みです。
当社もこの取り組みに参画することで、自社の排出削減にとどまらず、業界や地域との共創を通じて脱炭素社会の実現に貢献してまいります。

参考リンク:GXリーグ公式WEBサイト
https://gx-league.go.jp/

GXリーグ ロゴ

再生低炭素アルミ建材「Reサッシ」シリーズ

不二サッシ株式会社は、「不二サッシグループ サステナビリティビジョン2050」に基づき、環境価値とコスト性を両立した再生低炭素アルミ建材「Reサッシ」を開発いたしました。

Reサッシ ロゴ 再生低炭素アルミ建材

これに伴い、不二サッシグループで国内製造販売するサッシとして、アルミリサイクル率を100%に高めた「Reサッシ R100」と、リオティント社グリーンアルミ「RenewAl™」のみで製造する「Reサッシ グリーン」を販売開始いたします※。対象製品における原材料~製造段階排出量の第三者認証(EPD)取得も予定しております。

Reサッシ 説明

不二サッシグループは「Reサッシ」の提供によりScope3を削減し、お客様ひいては社会の脱炭素化に貢献します。


    ※1: 2025年度下期より「Reサッシ R100」生産開始し、初期はR100移行前の滞留在庫と混合。
    ※2: 「Reサッシ R100」は新塊の地金・ビレットを使用せず、市中回収材とリターン材(場内・グループ内)のみを使用することによってアルミリサイクル率100%を実現します。
    ※3: リオティントが提供するSTART*のサステナビリティ・ラベルとデジタル・プラットフォームを通じ、鉱石採掘から製錬・鋳造に至るまでの多岐にわたる定量的なESG情報について、透明性の高い形でアクセスが可能となります。

建材向け低炭素アルミ形材 SuMPO EPD取得

 不二サッシ株式会社は、一般社団法人サステナブル経営推進機構(SuMPO)のSuMPO環境ラベルプログラムに基づき、建材向け低炭素アルミ形材において「SuMPO EPD」(旧名称:エコリーフ)の認証を取得しております。
SuMPO EPDはLCA(Life Cycle Assessment)手法を用いて、製品の原材料調達から製造、輸送、使用、廃棄リサイクル*1に至るまでのライフサイクル全体の環境影響を定量化し、第三者認証を与える制度の1つです。EPDを取得することで、お客様は開示情報から当社製品のライフサイクルの環境負荷を客観的に評価することができます。
2025年5月現在、現行品である建材用アルミ形材に対して認証取得いたしました。今後はReサッシ R100、Reサッシ グリーンにおいても同機関の認証取得を2025年度中に予定しており、対象製品の拡大に取り組んでまいります。

SuMPO EPD ロゴ

建材用アルミ形材 JR-AD-25002E https://ecoleaf-label.jp/epd/2296


    *1: 当社の取得した認証では、最上流のボーキサイト~形材製造までの環境負荷算定。

5. 環境方針

「不二サッシグループ サステナビリティビジョン2050」のメインメッセージである“サステナブルな社会実現への貢献『選ばれる企業グループへ』”のもと、設計、生産、施工等全てのプロセスにおいて環境負荷軽減に主体的に取り組んでおります。

基本方針

不二サッシグループは環境との調和を“経営理念”実現の課題の一つとして、すべての事業活動において、一人ひとりが環境の持続可能性を重視して行動し、継続的かつ積極的に「循環型企業」を目指す。

行動指針

不二サッシグループは、事業活動、製品及びサービスにおける全事業領域の活動として、以下の行動指針に従い環境保護を通してサステナブルな社会の実現に取り組む。

  1. 事業活動を通じて環境マネジメントシステムの継続的改善と環境負荷低減を図り、気候変動等への対応を通してSDGsへの貢献を目指す
  2. 法規制及び同意したその他の要求事項を順守する
  3. 省エネルギー・省資源及びクリーンエネルギー商品を開発する
  4. 開発、購入、生産、使用、廃棄の各段階で、省エネルギー・省資源及び3R(リデュース・リユース・リサイクル)を推進し、循環型ビジネスを拡大する
  5. 化学物質や排出物・廃棄物による環境汚染を防止する
  6. 環境教育と啓蒙活動を実施し、従業員の意識向上に努める

6. ISO14001認証取得

当社は千葉地区・本社地区・東京地区・関西地区(関西不二サッシ㈱)において、ISO14001の認証を取得しております。また、関連会社では不二ライトメタル㈱、日海不二サッシ㈱、協同建工㈱が認証取得しております。今後は関係会社も含め拡大認証取得に向け推進していきます。

    不二サッシ㈱    

    不二ライトメタル㈱

    日海不二サッシ㈱

    協同建工㈱

7. 不二サッシグループ人権方針

不二サッシグループは、「不二サッシグループ人権方針」を2022年10月25日開催の弊社取締役会で決議しました。 当社はこれまでも、経営理念に基づき、働きがいがありハラスメントのない職場環境づくりや差別の禁止、公正な事業慣行に取り組んでまいりましたが、国内外の人権リスクの高まりに対応して本方針を定めました。 本方針が企業活動全体に定着し効果的に実施されるよう、当社従業員のみならず、取引先等の関係者へ働きかけるとともに、企業の社会的責任として、サプライチェーンを含めた当社に関わるすべてのステークホルダーの人権を尊重した事業活動を進めてまいります。

8.人的資本経営の推進

次世代育成法および女性活躍推進法に基づく、一般事業主行動計画を策定しています。次世代育成の一環として当社の全役職員が働きやすい環境を作り、また、女性従業員の個性と能力を十分に発揮できる環境整備の実施に向けて取り組んでいます。

9. その他社会貢献活動など

不二サッシ×うんこドリル「くらしと窓」

当社の「不二サッシグループ サステナビリティビジョン2050」の一環として、将来を担っていく子どもたちへ向け、生活に身近である窓の役割を楽しく知ってもらうために、「うんこ啓発ドリル(うんこドリル くらしと窓)」を制作しました。 うんこドリルとは、シリーズ累計1100万部を突破した全国の小学生に大人気のドリルです。 その中でも、官公庁をはじめ様々な企業などとコラボレーションした「うんこ啓発ドリル」は、子どもたちが生きていく上で大切な知識を、「うんこ先生」が出題するユーモアあふれる設問で楽しみながら学ぶことが出来ます。 この「くらしと窓」では、家になくてはならない窓の役割と、窓の持つ力を魅力的に紹介しており、窓の未来について考えたくなる内容となっています。

不二サッシ×うんこドリル「くらしと窓」

不二サッシグループの社会貢献活動

不二サッシグループは、「不二サッシグループ サステナビリティビジョン2050」基本方針のもと、地域に根ざしたボランティア活動、未来を担う少年の育成、環境保全活動、スポーツ支援等を通して、環境・社会課題の解決に取り組むとともに、地域社会とのつながりを大切にし、「選ばれる企業グループ」を目指してまいります。