ブックタイトルカーテンウォール総合カタログ

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概要

カーテンウォール総合カタログ

244 参考資料カーテンウォールの基礎知識■用語説明雨仕舞い雨水が建物の中に浸入したり、漏ったりするのを防ぐこと。イニシャルコスト最初にかかる費用のこと。■フィルドジョイントの機構■雨水浸入機構と対策■オープンジョイントの機構■等圧カーテンウォールの例カーテンウォールは、工場で生産された部材やユニットを建築現場で構造体の外側に、それぞれをつなぎ合わせながら取り付けて初めて完成されます。したがってその部材なりユニットの数が多ければ、その接合部の数は増えることとなります。この様な接合部を一般には目地とかジョイントと呼んでいます。比較的小さい物で面積の広い建物の外壁を覆うわけですから接合部が多数発生するのはやむをえないのですが、カーテンウォールが保持すべき性能から考えるとその数はできるだけ少ない方が好ましいわけです。接合部に要求される主な機能は次の通りです。1. 雨水が浸入しないような機構を有すること。2. 層間変位や熱伸縮などにより生ずる変形を吸収しうること。3. 部材の製作および取り付け誤差を調整できること。これらを考慮して接合部の雨仕舞いの機構、目地幅寸法、シール材などを十分検討します。雨仕舞いの機構カーテンウォールは多数の部材より構成されているため、部材間の接合部が多くなることから、この目地部からの漏水を防ぐことが重要となります。一般に漏水を生じさせる要因と対策は、下表のようなものがあります。カーテンウォールの接合部における考え方としては、フィルドジョイント方10.メタルカーテンウォールの接合部設計式とオープンジョイント方式があります。フィルドジョイント方式は接合部に不定形シール材などを充てんして完全に密閉する方式です。現在一般的なのは、2 重シール方式で、これは図のように外側の1 次シールが切れても、内側の2 次シールが水の浸入を確実に防ぐものです。ここではシール材の種類によってその変形率を求めてシール幅を検討することと、排水経路を確保することが要点となります。特に排水口からの逆流や、これらがつまらない工夫などが必要となります。オープンジョイント方式とは、接合部を外気に解放することによって内外の気圧差をなくし、水の浸入を防ぐもので、等圧工法とも呼ばれています。この方式では外側に外気導入口を設けて空気を導入し、内側に気密材を用いて気密性を持たせます。外側のすき間からの雨水の浸入に対しては、水切りなどを設けて対処します。オープンジョイントによる場合は、まず等圧空間を作るために必要な外気導入口の大きさを計算で求めます。これにはカーテンウォールメーカーごとに実績に基づく計算方法が用意されています。耐久性などを考えるとオープンジョイント方式が優れているといわれますが、フィルドジョイントと比べてイニシャルコストが高くなります。一次シール二次シールP排水口(室外) (室内) (室内)P等圧用開口(室外)PP Pガラス溝の等圧空間枠ジョイント間の等圧空間雨水浸入の機構対策重力目地内に下方に向かう経路があると雨水はその自重で浸入する。目地内の傾斜を上向きにする。水返し高さの高い立ち上がりを設ける。水切りを設ける。目地奥に広いエアポケット空間を設ける。すき間間隔を広くする。運動エネルギーを消耗させるため迷路を設ける。外部と目地内の気圧の差を無くす。表面を伝わって目地内部へ回り込む。小さなすき間には奥へ水を吸収する力が働き浸入する。風速等によって水滴がもっている運動エネルギーによりすき間内部まで浸入する。建物の内外に生ずる気圧差が起こす空気の移動とともに雨水が浸入する。表面張力毛細管現象運動エネルギー気圧差上向上き向こきうこ配う配水返水し返し水切り上向きこう配水返し水切りエアポケット広いすき間上向きこう配水返し水切りエアポケット広いすき間迷路上向きこう配水返し水切りエアポケット広いすき間迷路