ブックタイトルカーテンウォール総合カタログ
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カーテンウォール総合カタログ
243参考資料出入± 25mm左右± 25mm上下±10mm二次ファスナー(ブラケット)すべり材付ワッシャーすべり材一次ファスナー先付けアンカー9.メタルカーテンウォールのファスナー部設計■用語説明すべり材撥音や金属摩擦音を防止するために入れる材料。ファスナー部ではステンレス板やふっ素樹脂系のパッキング材を使用する。■主なファスナーの種類■ファスナーの構成図ファスナーに要求される機能カーテンウォールのファスナーは、カーテンウォール本体を建物の躯体に緊結する重要な部材です。このファスナーに要求される機能には次の三つがあります。1) カーテンウォールの自重、地震力、風圧力を躯体に伝えるための力の伝達機能2) 躯体の層間変位および垂直方向の変形に対する追従性と、金属の温度変化による伸縮を拘束しない変形吸収機能3)躯体誤差、製品誤差、取り付け誤差を吸収する誤差吸収機能2)の変形吸収機能および3)の誤差吸収機能は共にファスナーに開けられたルーズホールにて吸収させる方法が一般化しています。その際、誤差吸収のためのルーズホールは、取り付け後に溶接などで動かぬように固定しますが、変形吸収のためのルーズホールは、金属同士の摩擦音が発生しないように、すべり材を介してボルト締めを行い、変位に追従するようにします。これらの複雑な要求性能に対処するために、ファスナーの機構は、1 次ファスナーと、カーテンウォール本体と1 次ファスナーの間にあって種々の誤差を調整するための2 次ファスナー(ブラケット)とにより構成されています。ファスナーの種類と組み合わせカーテンウォールのファスナーは、固定ファスナー、自重受けファスナー、可動ファスナー(上下・上下左右)があり、カーテンウォールのパネル方式と方立方式で使用されるファスナーも異なります。パネル方式にはロッキング方式、スウェイ方式、面内変形方式があります。ロッキング方式はカーテンウォールユニットの支持端に上方向のみに可動する自重受けファスナーを採用し、下部は可動ファスナーで上下左右フリーとすることで回転により変位に追従する方式です。スウェイ方式はカーテンウォールユニットの上部を支持端に下部を左右フリーのスライド端として変位に追従する方式です。これに対し、面内変形方式はすべてのファスナーを固定し変位に対してはカーテンウォールユニットが変形することで変位を吸収する方式です。方立方式では方立上端を固定し、下端は可動ファスナー(上下)または下部方立に差し込みますが、層間変位や熱に対する変形は、下端の接続部によって吸収されるしくみです。また、近年作業環境の改善を目指す建築業界においてサッシ及びカーテンウォールの取り付けも、非溶接化を要請する現場が増加しており、これはファスナーの選択に影響を与えています。非溶接化とは、溶接作業にともなう火花やガス、粉塵などの発生がないため、火災の恐れがなくなり、現場の作業環境が改善されるものです。また、ガラス面その他の溶接時の養生も必要なくなります。その反面ファスナー部の設計が変わり、これらの部品自体のコストが増えることにもつながります。ファスナー部でスライドできるようにボルト締めとし、スライドすべき部分にステンレス板やフッ素樹脂系の滑り材をはさみ込み、スライドできるようにします。左右方向を固定するために、ファスナー横ルーズホール部のワッシャーは溶接固定を行います。溶接等により躯体に完全に固定します。ファスナー部でスライドできるようにボルト締めとし、スライドすべき部分にステンレス板やフッ素樹脂系の滑り材をはさみ込み、スライドできるようにします。左右方向のスライドも可能とするために、ファスナー横ルーズホール部のワッシャーはすべり材付きワッシャーとします。上方向フリー上下方向フリー上下左右方向フリー名称固定ファスナー自重受けファスナー可動ファスナー(上下) 可動ファスナー(上下左右)概念図内容たて枠または方立溶接溶接溶接溶接すべり材すべり材溶接溶接溶接溶接たて枠または方立高さ調整自重受けボルトたて枠または方立たて枠または方立高さ調整ならびに自重受けを兼ねたボルトを利用して、パネル方式のロッキング方式では上方向に可動し、方立方式では回転支持できるようにして、層間変位を吸収します。